2008年10月31日金曜日

女子マラソンの勢力分布

高橋尚子選手が引退を表明して、一つの時代に終わりを告げた形になるが、今後女子マラソンはどうなるかは、おいおい考えるとして、現状の勢力分布を整理する。

女子マラソンは、男子に比べて勢力は分散している。北京五輪参加標準記録である2時間42分をクリアしている人数は、日本がトップである。男子で上位を占めた日本、ケニア、エチオピアの他、女子では、ロシア、米国、中国の層が厚い。特に、ロシア、中国は、2時間25分以内の選手の比率が高く、高レベルの選手が集中しているといえる。






北京五輪標準記録(B標準 2時間42分)突破選手 11位以下
11位 英国、韓国、ポーランド 11名
14位 フランス 10名
15位 エジプト 9名
16位 オーストラリア 7名
17位 ドイツ、ポルトガル、ルーマニア 6名
20位 ブラジル、スウェーデン 5名
22位 べラルーシ、ハンガリー、オランダ、ニュージーランド 4名
26位 ベルギー、カナダ、リトアニア、南アフリカ 3名

30位 モロッコ、アルジェリア、オーストリア、コロンビア、チェコ、デンマーク、ギリシア、アイルランド、ナミビア、ノルウェー、スイス、トルコ、ジンバブエ 2名

44位 アルゼンチン、ボスニアヘルツェゴビナ、バーレーン 、エクアドル、エリトリア、フィンランド、イスラエル、キルギスタン、ラトビア、レソト、モルドバ、ペルー、ルワンダ、セルビア、スロベニア、スロバキア 1名

資料:世界陸連(IAAF)

2008年10月27日月曜日

2008あづみ野池田ハーフマラソン

2008年10月26日 あづみ野池田ハーフマラソン (ハーフ)

一関、別海町、松島、富士川、そして5週連続の遠征の最後は、長野(安曇野市)の実家に戻って、隣町の池田町で行われた大会に参加しました。

この日は、手賀沼、諏訪湖、勝沼と首都圏で人気の大会があり、ここの大会は参加者数も1000人程度で、地元中心の大会です。

童謡「てるてる坊主」の作詞家浅原鏡村、元?アイドル乙葉、そして本日のゲストランナーで名ランナー中山竹通選手(来年は息子さんが早稲田で箱根を走るか注目されています。)の出身地が池田町です。

実家から珍しく自分で車を運転して、30分ほどで会場に到着し、午前9時にハーフの部がスタートしました。昨日は曇っていて涼しかったのですが、湿った感じの重たい強風が吹き続けていました。高瀬川沿いの堤防道路を中心に町内を走るフラットなコースで、風さえ吹かなければとても走りやすいコースですが、昨日は風との戦いでした。

最初の4キロは向かい風で、普段の大会と違って、単独で走る人は少なく、風よけのためにいくつかの集団が形成されました。前へ行きたいけど、単独で走るとまともに風の影響を受けるので、自重して走りました。4キロ過ぎからは追い風で、しばらくは風に身を任せる形で気持ちよく走りました。

途中、中山竹通選手が、往年と変わらないスピードで、すれ違いました。(通常のゲストランナーと違って、中山選手はがちんこで走ります。この日も1時間17分台でゴールしたようです。)

10キロ通過のタイムは25分台、追い風の割に5キロ通過とあまり変わりません。どうやら、平坦に見えていた道ですが、高瀬川の上流から下流へ傾斜があり、向かい風の時は下り坂、追い風の時は上り坂のようです。中間点で折り返して、向かい風、しかし、下りだと思って、スピードを上げようとするのですが、風で体がもっていかれそうになります。後半は頑張っても、なかなか進まず17キロ過ぎまで悪戦苦闘でした。最後は、追い風になり、少し挽回しましたが、1時間47分台でゴールしました。風さえなければ、自己記録の可能性もあっただけに少し残念な結果でした。

ゴール後、20回記念の2分の1の確率で豪華商品が当たるくじ引きも、はずれてしまいましたが、無料サービス豚汁を食べて会場を離れました。

遠征が続きましたが、11月は下関以外は、首都圏なので、少し身体を休めて、フルマラソン、ハーフマラソンの自己記録を目指したいと思います。

<ラップタイム>
0-5km 25:18
5-10km 25:08
10-15km 25:30
15-20km 25:58

ゴール 1時間47分25秒

参加賞:タオル、てるてる坊主の香り袋、豚汁、アクエリアス
20回記念で抽選で2人に1人にお米、お酒など豪華商品




2008年10月23日木曜日

<検証>日本の男子マラソンは弱いのか?

この夏の北京五輪のマラソン、日本勢は入賞を逃し、危機感を募らせている。特に男子マラソンは、世界から遅れをとっていると言われて久しい。確かにベルリンマラソンで、ゲブレセラシエ選手が出した世界記録の2時間3分59秒という記録は、今年、ハーフマラソンで1時間2分を切った日本人選手がいないことを考えると、後半のハーフを1時間1分台で走ったこの記録は驚異的で、世界が遠くなったと言わざるを得ない状況といえる。

ただ、今年の北京五輪のB標準である2時間18分の突破者の数を調べると、1位のケニアが331人で断トツであるが、2番目に多いのが、日本で85人である。韓国、イタリア、スペインといった過去に金メダルを獲得した経験のある国が10人台であることを考えると、層の厚さを考えれば、世界レベルといえる。

問題は、2時間10分未満、2時間8分未満の選手の全世界に占める割合を見ると、ケニアは60.6%、64.3%と高くなる一方で、日本は9.6%、2.4%と低くなっている。つまり、日本は一流選手はたくさんいるが、超一流選手はごく限られているということを示している。

これは、日本の駅伝の文化によって、10キロ前後を走れる選手は、実業団によって生活が保障されていることで、マラソンで頑張るモチベーションが他の国よりも希薄になっていることが影響していると考えられる。一方、ケニアの選手は、世界中の大会で、優勝賞金を目指して、フルマラソンに参加していることを考えると、超一流選手が生まれる国とそうでない国の差がはっきり感じられる。

マラソンは、体調管理等を考えると、スポーツや短距離等の他の陸上競技と比べて、海外で結果を残すのが、難しい競技であると思われ、実際、世界を転戦して活躍する日本人ランナーはごく少数である。しかし、強くなるためには、海外の大会に積極的に参加することが必要であり、そのためには、日本選手が海外で走ることの障害を取り除き、インセンティブを与えるような仕組みが必要であると考えられる。


北京五輪マラソン参加標準記録突破人数 (男子)
(2006年9月~2008年7月までに、2時間18分以内の記録を出した者)
1位 ケニア 331名
2位 日本 85名
3位 エチオピア 62名

4位 米国 38名
5位 モロッコ 23名
6位 中国 17名
7位 ウクライナ 16名
8位 メキシコ 15名
9位 韓国 14名

10位 ブラジル 13名
10位 タンザニア 13名
12位 南アフリカ 12名
13位 エジプト 11名
13位 ロシア 11名
15位 イタリア 10名

16位 ジンバブエ 9名
17位 フランス 8名
18位 エリトリア 7名
18位 ポーランド 7名
18位 カタール 7名

21位 カナダ 6名
22位 ポルトガル 6名
23位 オーストラリア 5名
24位 バーレーン 4名
24位 レソト 4名
24位 オランダ 4名
24位 北朝鮮 4名

28位 べラルーシ 3名
28位 英国 3名
28位 ドイツ 3名
28位 ニュージーランド 3名

32位 エクアドル 2名
32位 フィンランド 2名
32位 グアテマラ 2名
32位 イスラエル 2名
32位 スイス 2名

<以下の国は、1名>
アンドラ、アンゴラ、ブルンジ、ベルギー、ボツワナ、チリ、コンゴ、コロンビア、エストニア、アイルランド、カザフスタン、リベリア、モルドバ、モンゴル、ペルー、スロベニア、スウェーデン、台湾、トルコ、ウガンダ、ベネズエラ

2008年10月20日月曜日

2008ふじかわキウイマラソン

2008年10月19日(日)

朝4時45分に起き、品川6時37分発の新幹線で三島へ、そこから在来線に乗って富士川駅に8時過ぎに到着しました。大会名だけで勝手に、富士川沿いの堤防道路を走る平坦なコースを想像していたのですが、電車が富士川を超えて、駅に到着した時に、周囲が山々に覆われ平坦な土地がほとんどないことに気づきました。

駅から会場までの送迎バスも、アップダウンのある道を通過します。車内でもハーフマラソンのコースの厳しさが話題になっていました。

そして、会場の体育館に到着しました。バスの利用者は少なかったので、会場は賑わっているかどうか気になりましたが、3千人を超す人が集まっていました(車利用がほとんどのようです。)。

開催地の富士川町は、11月に富士市と合併されるため、町主催では最後の大会になります。当日は、快晴で、富士山もはっきり見ることができる中、9時45分にハーフの部がスタートしました。

体調も万全ではなく、10キロ以降が大変なコースらしいという情報を聞いていたので、最初はゆっくりに走ることにしました。といっても、気持ちよい天気、富士山の見えるコース、沿道の声援もあり、気持ちよく走り、5キロはそれほど遅くないタイムで通過しました。

8キロ付近で、10キロの部とコースが分かれて、幹線道路から住宅街の道を走るのですが、ここからが地獄の始まりでした。住宅街を抜けると、どこまでも続く急な坂道、気持ちが折れそうになりながら、何とか上りきり、下ります。しかし、11キロ過ぎで、また同じような坂道、1度目の坂は踏ん張れましたが、2度目の坂は、もう歩くようなスピードになってしまいました。もうトレイルランのようです。急坂を越えても、緩やかな上り坂が続き、大苦戦、林の中から、下界の景色、富士山は綺麗でしたが、楽しむ余裕がなくなってきました。

15キロ手前で折り返して、ようやく下りの道になり、楽になりました。しかし、20キロ手前にも丘越えがあり、本当に厳しいコースでしたが、何とか1時間51分でゴールしました。

ゴール後は、キウイ食べ放題、豚汁サービス、酸味ひかえめの甘いキウイで何個も食べました。夕方、国立競技場で行われたハロウィンランの応援のため、早めに会場を出ましたが、大会の最後は餅投げがあり、盛り上がっていました。

参加賞:キウイ(10個+食べ放題)、タオル、水、豚汁、弁当(手違いで用意できず、後日記念品)

入賞の他、9位になるとキウイ賞、飛び賞(10分の1の確率)あり 

<ラップタイム>
0-5km 25:11
5-10km 26:21
10-15km 29:33
15-20km 24:10

ゴール 1時間51分03秒







第85回箱根駅伝予選会 結果

10月18日に箱根駅伝の予選会が開かれました。当日ベストメンバーを組めたチームが少なかったこともあって、記録は予想よりも悪く、その中で10人が安定した走りをした大学、エースが実力どおり力を出した大学が結果を残しています。予想では、低かった上武大学はチーム10位でも1時間1分台で走り3位通過、集団ではなく、単独で走ることが多い箱根本番は未知数ですが、注目です。
法政、青学、國學院、上武の4校中2校の争いと予想しましたが、実際は上武の代わりに順大が加わることになりましたが、最終的には、エースの存在(個人10位以内)かチーム内の中堅クラスの層の厚さ(個人100位以内)によって明暗が分かれました。

来年は、例年通り本戦は20校で、予選会は9校ないし10校と狭き門に変わりますので、来年は是が非でもシード権はとりたいところでしょう。


第85回東京箱根間往復大学駅伝競走大会予選会

1位 城西大学 10:13:20  個人10位以内2名 100位以内7名  1位と10位のタイム差 2:21
(個人2位 1:00:04 田中 佳祐(2))
(個人118位 1:02:25 新見 雅徳(4))

2位 東京農業大学 10:13:46 個人10位以内1名 100位以内8名 1位と10位のタイム差 3:26
(個人1位 59:42 外丸 和輝(3))
(個人162位 1:03:08 三谷 裕淑(4))

3位 上武大学 10:15:47 個人10位以内0名 100位以内10名 1位と10位のタイム差 0:38
(個人31位 1:01:12 福島 弘将(3))
(個人79位 1:01:50 後藤 祐一(4))

4位 日本体育大学 10:17:04 個人10位以内2名 100位以内6名 1位と10位のタイム差 2:26
(個人6位 1:00:27 出口 和也(2))
(個人152位 1:02:53 奥村 隆太郎(4))

5位 拓殖大学 10:17:43 個人10位以内1名 100位以内7名 1位と10位のタイム差 2:48
(個人5位 1:00:17 伊藤 太賀(4))
(個人159位 1:03:05 那須 大地(1))

6位 神奈川大学 10:18:04 個人10位以内0名 100位以内7名 1位と10位のタイム差 1:50
(個人19位 1:00:56 森本 卓司(3))
(個人143位 1:02:46 田中 弘明(3))

7位 東海大学 10:18:15 個人10位以内1名 100位以内6名 1位と10位のタイム差 2:23
(個人7位 1:00:32 吉田 憲正(4))
(個人129位 1:02:35 小泉  元(4))

8位 専修大学 10:19:25 個人10位以内1名 100位以内6名 1位と10位のタイム差 2:42
(個人3位 1:00:11 五ヶ谷 宏司(3))
(個人153位 1:02:53 嬉野 純平(3))

9位 明治大学 10:19:30 個人10位以内1名 100位以内7名 1位と10位のタイム差 3:36
(個人9位 1:00:35 松本 昂大(3))
(個人202位 1:04:11 岩崎 耕三(1))

10位 大東文化大学 10:21:01 個人10位以内0名 100位以内5名 1位と10位のタイム差 1:58
(個人27位 1:01:10 清野  篤(3))
(個人161位 1:03:08 宮原  卓(4))

11位 国士舘大学 10:17:57 (3:35) (11位 10:21:32)  
  個人10位以内0名 100位以内5名 1位と10位のタイム差 3:25
(個人13位 1:00:46 山中 貴弘(4))
(個人203位 1:04:11 岩崎 哲也(3))

12位 順天堂大学 10:20:13  (3:50) (14位 10:24:03)
  個人10位以内1名 100位以内4名 1位と10位のタイム差 3:00
(個人10位 1:00:37 小野 裕幸(4))
(個人176位 1:03:37 岡部 寛之(2))

13位 青山学院大学 10:20:33 (1:15) (12位 10:21:48)
  個人10位以内0名 100位以内5名 1位と10位のタイム差 2:09
(個人30位 1:01:11 荒井  輔(3))
(個人167位 1:03:20 米澤  類(3))

以上 通過

14位 法政大学 10:20:39 (3:10)  (13位 10:23:49)
 個人10位以内0名 100位以内3名 1位と10位のタイム差 2:28
個人17位 1:00:53 高嶺 秀仁(4)
個人169位 1:03:21 福島 成博(3)

15位 國學院大學 10:25:51 (0:30) (15位 10:26:21)
 個人10位以内0名 100位以内3名 1位と10位のタイム差 2:30
個人33位 1:01:13 川邉 一将(4)
個人181位 1:03:43 日坂 充宏(3)

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)