2012年9月25日火曜日

2012信越五岳トレイルランニングレース(その5)

つづきです。

70キロを過ぎて、完全に夜間走行が始まり、道に迷わないか不安がありましたが、コース誘導、案内板がしっかりしていて、その心配はいらなそうです。

73.3キロに給水ポイントがあり、ここで一息ついて、また登山道に入ります。



真っ暗になってからは、初めて登山道、自分の灯りだけを頼りに前に進みます。足元に対する不安で、思うようなスピードで行けません。ペーサー付きの二人組に、何度か抜かされます。夜になると1人は厳しいんだと実感しました。

足場の悪いところを登っているので、しばしば「沢に注意」の看板が出てきます。その看板を見るたびに「沢に注意⇒なでしこジャパンに警戒する米国チームか?」とくだらないことを考えて、自分で突っ込みを入れている。ある意味、限界まで追い詰められている状態になっていました。

長い登り坂を終えて、下り坂に入りましたが、険しい山道の急坂で、走ることができません。と思ったら、後ろからびゅんびゅんとランナーに抜かれていきます。真似して、走ろうとしたら、暗くて、石や木の根に引っかかって、こけたり、滑ったりしてしまいます。

昼間は、上りも下りも、他のランナーと比べてもそんなに遜色なかったと思ったのですが、夜になったら、山の経験差が如実に出てきて、抜かれる一方になっていました。

それでも時間をかけて下りきり、80キロ地点を通過14時間43分、この10キロも2時間12分、貯金を取り崩している状態が続いています。

舗装道路に入って、第6エイド(6A)大橋 81キロ地点に到着しました。スタートしてから15時間が経過しようとしていました。今何時なのか、時間感覚がなくなってきました。


ここでは、動けず、リタイアする人も何人か見かけました。完全に野戦病院と化していました。あまり時間に余裕がなくなってきている感じがしてきたので、早めにエイドを出て次を目指しました。

しばらく舗装道路で、多少住宅やお店もあり、自販機も見つけたので、今大会2度目の冷たいお茶を購入、気持ちがリフレッシュしてきました。

ライト点灯方法も、足元を照らしていたハンドライトは、あまり意味がないことに気づき、走るバランスをとるため、2メートル先を照らすヘッドランプのみで、走ることにしました。

ようやくリズムが回復して他に比べたらフラットな戸隠神社の参道に入って行きました。真っ暗なので、よくわかりませんが、鳥居は何となくライトで確認できます。長い長い参道の半分で左折、鏡池方面に向かいます。


静かな夜に、熊よけの鈴が鳴り響く、幻想的な光景(ちょっぴり怖い)の中、第7エイド(7A)鏡池87キロ地点に到着しました。

ここでは、同じ所属クラブの方が給水・給食のボランティアをされていたので、無事、再会できてほっとした気持ちになりました。この時点で、16時間12分(時刻は21時42分)、5キロ先の次のエイドが第3関門、残り2時間18分、大丈夫そうです。





第7エイドを過ぎると、他に比べると、小さな山道のアップダウン、もうこの辺りは何を考えていたか思い出せないほど、体は疲弊していて、何とか前へ前へ歩を進めていました。

90キロ地点は、16時間52分、この10キロも2時間9分近くかかって通過しました。

そして、第8エイド(8A) 戸隠スキー場ゲストハウス岩戸に到着しました。23時近くというのに、多くの方がエイドに応援に来てくれています。制限時間の午前0時より1時間10分ほど早く到着したことで、多少安心して、そばを座って食べました。






ゴールまであと17.7キロ残り4時間40分。ただ、コース地図を見ると、この先に、突起物のような高い山がありました。








つづく

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