2014年2月28日金曜日

【検証】東京マラソンにゼッケン無しのランナーが数百人?

東京マラソンの大会レポで、以下の書き込みが話題となっています。

*******
ゼッケン無しのランナーの多さに絶句
フルマラソン タイム:3時間41分 

初めて当選し参加しました。
ランナーは一度は出たいと思う大会であり参加出来ることに感謝し楽しんで走ろうと思っていました。
当日は曇りで肌寒くカッパや厚着のランナーも多かったのでスタートして直後、ゼッケンの見えないランナーはあまり気にならなかったのですが、追い抜いていくランナーの多くが薄着でゼッケンがない…、
足元に目をやるとチップも着いていない?
その数はゴールに近づくにつれ増えていき、一般ランナーと同様に給水も受けていました。
ゴール前ではさすがにコースを外れるかと思いきや、普通にゴールしタオルを受け取り(さすがにメダルはチェックを受けていたのでもらえず…)唖然としました。
大会ボランティアの方々の献身的な姿を見て素晴らしい大会だと思う反面、ゼッケン無しランナーの多さ(少なくとも数百人単位)には問題点を感じました。恐らく私が走っている間に大会関係者からは何の注意もないのでゼッケン無しランナーの数がどんどん増えている感じでした。楽しみにして参加した大会でしたが以上の点がとても気になり少し残念に思えました。来年の改善を期待しさらに素晴らしい大会になってもらいたいです。

※現在は、削除さております。(2014.3.4)
******

ノーゼッケンで走った人が数百人いたと書かれていますが、本当か否か検証してみます。

ゼッケン:陸連登録者は胸・背中の2枚、一般ランナーは胸のみ1枚

したがって、一般ランナーがゼッケンをつけているか、否かを確認するためには、折り返してくるランナーをチェックするか、自分が後ろを振り向かないといけません。

しかし、この方は3時間41分でゴールされており、速いランナーです。
数百人もそのような確認作業をしたとは考えにくいです。
(35キロ以降、銀座を過ぎれば、ランナーとすれ違うこともありません)

また、足下のチップの装着は、走りながら、動いている足を確認することになるので、装着していることを確認することができても、装着していないと断定できるほど確認することは困難なことです。実際、書き込みの方も「?」をつけています。

(今回は、私はボランティアで荷物預かりを担当しましたが、立ち止まっている人のチップの確認も、瞬時に判断できませんでしたから、動いている人の確認はなおさら難しいです。)


つまり、この方は、陸連登録者で、全てのランナーが2枚ゼッケンをつけていると思いこみ、後ろのブロックから追い抜かされていく一般ランナーの背中にゼッケンがないので、不正ランナーだと勘違いされていると思われます。

そのような仮説で上記の書き込みを読むとゴールの近づくにつれ、増えていると話、数百人単位という話も納得できます。

今回の東京マラソンは、昨年のボストンマラソンの爆弾テロ事件の影響によって、警備体制が強化されて、スタートブロックでゼッケンなしでの入場は、まず不可能です。

そして、ゴール地点も警備が強化されました。

もし、ゼッケンなしのランナーが普通にゴールできたら、不審者の侵入を見逃した事になり、テロ対策の警備、失敗ということになります。

そうすると、
ゼッケンなしランナーにタオルを渡してメダルを渡さないという対応は考えられず、警察に即、連行しないと適切なテロ対策とはいえません。しかし、そういう状況ではなかったということは、実際はメダルを受け取っていたと想像されます。


色々と言ってきましたが、この書き込み以外に、ゼッケン無しランナーが多かったという投稿が見当たりません。

実際のテレビの映像、ネットの写真を見ても、ゼッケン無しランナーを見かけません。
(キリストの仮装の方もゼッケンつけています。)

全ゴールシーンも確認できます。
http://www.ntv.co.jp/tokyomarathon/goalmovie/index.html
CS 日テレG+で 3月19日10時45分〜 全ゴールランナーが見られます。
http://www.ntv.co.jp/G/athletics/tokyomarathon/

以上より、ゼッケン無しでスタートからゴールまで走りきったランナーは、いないと思われます。 (数百人はありえません。)
※ただし、この話を一瞬、信じてしまう人が多いというのは、似たようなことを他の大会で経験している人が多いともいえます。

しかし、ゼッケンをつけずに走りきる事は不可能ですが、
逆に言えば、ゼッケンをしていれば、不正は見つけにくいということが言えます。

一部のランナーが不正をすると、今後テロ対策等でより厳しい方針がとられ、ランナーにとってもかなり負担が生じることが予想されます。また、既存大会の参加料が値上げしたり、開催見送りになることも考えられます。

ランナー人口が増えれば、マナーにルーズの方も増えてきます。
今後、ランナーのマナー向上、注意喚起をしていかないと、どんどん走りにくい環境になってしまいます。
多くの方のご好意に支えられてマラソン大会が開かれているということを頭に入れて、感謝の気持ちで走ることが大事なのではないかと思います。

【追記】2014.3.4「ゼッケン無しのランナーの多さに絶句」のレポートは、やはり削除されました。






2 件のコメント:

  1. http://www.ntv.co.jp/tokyomarathon/goalmovie/play.html?mode=2&lr=l&no=&ghh=4&gmm=6&gss=0

    適当にゴールシーン動画選んでみてみたけど、上の動画だと0秒あたりの白い服の人、30秒あたりのオレンジ色の人とかゼッケンつけてないように見えます。

    ゼッケン着用ルールをよくわかってなくて、インナー前面につけてアウターで見えない、背中に1枚つけてた、とかはいろんな大会でいるのでこれだけで本当にゼッケンなしかは判断できないですが。

    返信削除
  2. 30秒あたりのオレンジの方は、左足後ろにあるのが見えましたが、確かに白い服の人は判断難しいですね。
    それでも、3時間40分台で走った人が、その前後に、数百人単位ノーゼッケンの人がいたという話は、違っているという事が分かると思います。

    返信削除