2014年7月17日木曜日

フルマラソン大会の高額参加料ランキングと運営費、行政負担

来年3月に初めてフルマラソンが行われる横浜マラソンの参加料が15000円と高額で話題になっています。

一方、東京マラソンは、2007年の初開催時、参加料1万円と国内で最も高い大会でしたが、その後参加料はほぼ据え置きで、現在では、9番目で、むしろ、お得な大会となっています。

この差について、整理したいと思います。

以下は、大会参加料と運営費、自治体の負担額をまとめたものです。

2014年8月以降のフルマラソン大会高額参加料ランキング
(手数料込みで、一番安い手続きの場合)
※北海道マラソンの行政負担 なし に修正しました。
  •   1 15,950円 横浜マラソン 2015.3.15  
    • 【運営費】7億円 【行政負担】市1億円、県3000万円 
  •   2 13,143円 湘南国際マラソン 2014.11.3
    • 【運営費】 約2億5000万円 【行政負担】なし 
  •   3 12,000円 京都マラソン 2015.2.15 
    • 【運営費】約5億5000万円 【行政負担】京都市 約1億円 
  •   4 11,566円 北海道マラソン 2014.8.31
    • 【運営費】約3億7000万円?  【行政負担】なし
  •   5 11,550円 ちばアクアラインマラソン 2014.10.19
    • 【運営費】約5億円 【行政負担】千葉県1億7500万円 木更津市約500万円
  •   6 11,500円 大阪マラソン 2014.10.26
    • 【運営費】約13億3389万円 【行政負担】大阪府9000万円 大阪市9000万円
  •   7 11,100円 名古屋ウィメンズマラソン 2015.3.8
    • 【運営費】7億7117万円 【行政負担】名古屋市5000万円 愛知県5000万円
  •   8 10,810円 神戸マラソン 2014.11.23
    • 【運営費】 6億1540万円 【行政負担】神戸市5966万円 兵庫県5966万円
  •   9 10,800円 東京マラソン 2015.2.22
    • 【運営費】 約17億6900万円 【行政負担】東京都1億4657万円
  • 10 10,515円 福岡マラソン 2014.11.9
    • 【運営費】 約3億円 【行政負担】福岡市9600万円 糸島市400万円

エントリー手数料
RUNNET  参加料の5.15%
スポーツエントリー 参加料の5%

参加料1万円以上の大会は、街の中心で大規模な交通規制が行われ、1万人の参加者に対するAEDなどの救護体制の整備、給水・給食、仮設トイレ、荷物預かり、送迎などの手配など多額の運営経費がかかっている現状です。

一方、マラソン大会の収入は、参加料収入、協賛金収入、自治体の負担(税金)の3つが柱です。(最近はtotoに収益の分配金など、国等からの補助もあります。)

しかし、地方財政は、どこも厳しいため、自治体が多額の負担をすることはできません。

そうすると、参加料と協賛金中心の運営が必要となってきます。

東京マラソンは、運営経費に約17.7億円と最も高額ですが、協賛金を13億円以上集めることができるため、参加料を抑えることができています。(資料

一方で、その他の大会では、東京マラソンほど協賛金を集めることはできていません。したがって、参加料収入を増やす必要が生じてきています。

さらに、横浜マラソンやちばアクアラインマラソンは、有料道路を通行止めして開催します。通行止めをしている間に、得られていただろう料金収入は、大会事務局としては補償する必要がありますので、その分、参加料に上乗せされることとなります。

昔は、参加料が高いと参加者が集まらなかったため、参加料を値上げすることができませんでしたが、現在は、参加料が高くても、参加したい人がいるため、しばらくは参加料の値上がり傾向は続きそうですが、その先には、マラソン大会淘汰の時代が、遠くない将来に訪れることも考えられます。


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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)