2008年9月24日水曜日

北海道マラソンの制限時間

今夏の目標にしていた北海道マラソン、あと10kmのところでリタイアとなってしまいました。力はほぼ100%出せたといってよい内容だったので、満足している反面、100%でも32kmまでしかいかなかったことに実力のなさを実感させる結果となりました。

さて北海道マラソンは、制限時間を延長する動きが出ています。北海道新聞の元日の記事になっていましたし、大会当日も一般参加のスタートでのアナンス時にも、延長を検討している旨の発言がありました。そして、9月の北海道議会でも、知事が制限時間の延長の検討を進めているとの発言がありました。

個人的には、努力をしないと完走できないこのシビアな制限時間のままの方が、挑戦しがいがあると思うのですが、それは置いといて、実際に制限時間が実現可能か考えを整理してみました。

制限時間を5時間に延長した場合、スタート時間は、現在の12時10分のままだと、夕方17時過ぎまでレースをすることになり、撤去作業、道路の混雑、ランナーの帰りの足を考えるとこの時間は厳しく、朝9時か、10時のスタートになるでしょう。そうなると、涼しい時間帯で走れることになり一般ランナーには快適ですが、夏のマラソン強化を考えている陸連にとっては開催の意義が薄らいでしまいます。また、テレビ中継は、正午から全国ネットで生中継していたものが、午前に生中継するのか、午後録画で放送するのか、変更しなければいけません。

そうすると、各機関の思惑としては、おそらくこんな感じでしょう。
北海道新聞: 延長したい
北海道庁: 延長したい
テレビ局: できれば、延長したくない
日本陸連: できれば、延長したくない
道警: できれば、延長したくない
札幌市: ? 

新聞記事では、道警と検討と書いてありますが、実は道警以外の機関との協議の方が、大変なような気がします。

それをクリアした上で、制限時間を5時間にした場合は、今までなかった給食の設置、給水の充実が必要になってきます。そうしないと、完走率が下がり、数千人の棄権者の収容の準備をしなければならないことになります。夏場のマラソン、30度を超えると、棄権者の数が参加者の半分に達することも考えられます。その際のケアを怠ると大変なことになります。

では、秋(9月や10月)に開催時期をずらすのはどうでしょうか。(実際、札幌マラソン(ハーフ)は10月に開催されています)その場合は、夏マラソンではなくなり、冬の大会とも近く調整が難しいので、エリートランナーが今のように集まらなくなり、スポンサーも集まらず、全国中継も行われない可能性も出てきます。

そうすると、制限時間を延長する必要は、果たしてあるのかと考えてしまいます。

むしろ、札幌にこだわることなく、旭川や函館で、制限時間6~7時間の大会を開催すればいいのではいかと思います。旭川は、10月旭川マラソン(本年は休止)が行われており、函館では9月末函館ハーフマラソンが行われています。函館の街並みを走れれば魅力でもありますし、旭川も旭山動物園など全国でも注目の街です。その場所で、北海道マラソンを目指す人のための大会と位置づけて、4時間のペースセッターを設けるなどすれば、盛り上がると思います。

そうすれば、札幌は、あこがれの場所として聖地化されます。フルマラソン4時間というのは、誰でも頑張れば、何とかなる記録ですから、練習の励みになると思います。



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北海道新聞 9月19日の記事より

北海道マラソン、数万人規模に拡大も 制限時間の延長など検討(09/19 03:05)

 高橋はるみ知事は18日の道議会一般質問で、2期目の選挙公約で掲げた大規模市民マラソンについて、「北海道マラソン(道、札幌市、北海道新聞社など組織委員会主催)をベースに、制限時間の延長やイベントの充実について検討を進めている」と述べ、同大会の規模拡大に取り組む方針を示した。自民党・道民会議の堀井学氏(登別市)の質問に答えた。

 同大会の出場資格はフルマラソン4時間以内の記録保持者などに限られているが、道は道警などの協力を得て来年夏には5時間、再来年は6時間に時間延長したい考え。

 実現すれば、現在は五千人程度の参加者数が数万人規模にまで拡大し、世界有数のシティーマラソンに成長する可能性がある。

 知事は「多くの市民ランナーの参加を可能とし、北海道の活性化を図る公約の早期実現に向けて取り組む」と述べた。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/118530.html

北海道新聞 9月19日の記事より

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)