2010年1月8日金曜日

第86回箱根駅伝 感想

今年の箱根駅伝改めて振り返ってみたいと思います。

レース前のブログで
各大学優勝するための条件を書きました。

【早稲田大学】
1区の矢澤選手が2位と30秒差以上つけてトップで中継し、力のある5区の八木選手が区間3位以内で走ること

→ 1区矢澤選手はハイペースの中、主導権を握り1時間2分40秒の好タイム、しかしこれでもトップに立てず2位
→ 5区八木選手も区間9位で

総合7位に終わりました。

【駒澤大学】
1区でトップと30秒以内、4年生4人が実力どおりの力を発揮すること

→ 1区は予定の上野選手、4年の星選手 両者とも走ることができず、急遽後藤田選手が1区で結果トップと2分50秒近く開いてしまいました。

復路で猛追しましたが、2位という結果でした。

【日本大学】
1区で出遅れず、トップと30秒以内で、2区ダニエルで大量リードして、そのまま逃げ切ること

→ 1区 1時間4分26秒で、タイム的には悪くなかったですが、トップと2分差がつき、2区でダニエル区間賞もトップを奪うことができず

総合15位となってしまいました。

【山梨学院大学】
1区で出遅れず、3区でトップにたつこと

→ 1区はハイペースの中ついていくことができ合格点、しかし3区までで2位、残念ながらトップに立つことができませんでした。
しかし、総合3位となりました。

以上、4つの大学は条件達成できませんでした。

【東洋大学】
4区までで5分以内で柏原選手につなぐこと

→ 1区がハイペースとなり、明治大学4区まで完璧なレース運びをしたのにも関わらず、東洋大の選手が1区~4区までほぼ完ぺきで、トップと4分26秒差で柏原選手につなぐことができました。

終わってみると、東洋大学の圧勝でした。
不思議なもので、日清食品の圧勝が予想されたニューイヤー駅伝が、大接戦になり、どこが勝つか分からないとされた箱根駅伝がワンサイドゲームになりました。

駅伝は流れが大事とよくいわれますが、まさしく1区の結果が総合成績にも大きく影響してきました。

<早稲田大学の誤算>

早稲田大学は、結果的には故障者が出ており総合優勝は、どう転んでも難しかったですが、展開によっては往路優勝は狙えるオーダーでした。
しかし、1区のサプライズによって大きく展開が変わってしまいました。

それは、10キロ29分7秒のハイペースで進みましたが、集団が思ったほどばらけず終盤六郷橋まで、7人で進みました。その中には1万メートル29分台の選手が3人(明治、山梨学院、中央)もついていました。

さらに1区で区間賞をとったのは、明治の北条選手でした。ハーフマラソンで換算すると1時間1分台前半の記録、気象条件が良かったかもしれませんが、これは驚きです。

矢澤選手が完ぺきな走りをしたのに、トップを奪えませんでした。

このことが2区にも影響しました。2区は明治大は石川選手、早稲田大は尾崎選手で昨年も2区をほぼ同じぐらいのタイムで走っています。
早稲田がトップで通過した場合は、尾崎選手は最初ゆっくり入って、後続に追いつかれてから勝負するという昨年の展開で走ることができたのですが、しかし、今回は2位でトップと13秒差、トップが(1区3位の)専修大学であれば、あまり追いかける必要はなかったのですが、優勝候補といわれていた明治だったので、逃がすことにはいかない展開になっていました。(特に尾崎選手は、復路のメンバー等を考えたら、ここで勝負をしなければと思ったのでしょう)

ということで、前半突っ込んで1キロ2分50秒を切るぺ-スで入りました。しかし、石川選手はそれよりも早いスピードで前半入って、並走することなく逆に差が広がりました。

これで終盤このハイペースがたたり尾崎選手は後退して優勝争いから完全に脱落してしまうのですが、明治石川選手はあのハイペースで後半も持ちこたえてダニエル選手に抜かれず首位をキープしました。

<5区再短縮問題>
数年前、ただでさえタイムの差が開き、ウェイトが大きい5区の距離を延ばすのか理解できませんでした。
今年、柏原選手が2位と4分以上差をつけたことによって、距離を短くするべきという意見が浮上してきました。

こうなることは、容易に予想できたはずなのに、なぜ5区の距離を延ばす時には、反対意見が出なかったのでしょうか。
それとも反対意見が言えない環境だったのでしょうか。

そして、今回、なぜ反対意見がわき出たのでしょうか。

5区の距離を延長したときには、順天堂大学の今井選手がいました。そして、短縮された4区の順天堂大学は中距離得意の村上選手でした。
そして、今年は、順天堂大学は箱根駅伝に出場していません。

何か関係があるのかと思ってしまいます。

ただ、5区が長かろうと、短かろうと、よほどのことがない限り、しばらくは東洋大学の優勝が続きそうです。


最終成績

1位 東洋大 11:10:13
2位 駒澤大 11:13:59(+3:46)
3位 山梨学院大 11:15:46(+5:33)
4位 中央大 11:16:00 (+5:47)
5位 東京農業大 11:16:42 (+6:29)
6位 城西大 11:17:53 (+7:40)
7位 早稲田大 11:20:04 (+9:51)
8位 青山学院大 11:21:25 (+11:12)
9位 日体大 11:21:45 (+11:32)
10位 明治大 11:21:57 (+11:44)

11位 帝京大 11:24:52 (+14:39)
12位 東海大 11:25:46 (+15:33)
13位 中央学院大 11:26:41 (+16:28)
14位 上武大 11:28:14 (+18:01)
15位 日本大 11:28:48 (+18:35)
16位 学連選抜 11:29:37 (+19:24)
17位 専修大 11:29:51 (+19:38)
18位 大東文化大 11:32:53 (+22:40)
19位 法政大 11:33:22 (+23:09)
20位 亜細亜大 11:41:07 (+30:54)

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間11分53秒 ティギスト・アセファ (エチオピア) 2023年9月 ベルリンマラソン (3分08秒/km)

◆女子日本記録 2時間19分12秒 野口 みずき 2005年9月 ベルリンマラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間09分14秒 風見 尚 (日本)  2018年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分42秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分31秒 ジェイコブ・キプリモ(ウガンダ) 2021年11月(ポルトガル・リスボン)(2分43秒6/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)