2015年9月5日土曜日

100マイル・ベルリン2015(ベルリンの壁一周マラソン) その3

第4回100マイル・ベルリン ベルリンの壁一周マラソン 161.85km
Der Mauerweglauf / 100MeilenBerlin / The Berlin Wall Race 2015
2015年8月15日-16日
http://100meilen.de/

つづきです。

2015年8月15日 10時45分 33.9km地点 荷物を預けて、再び走りはじめました。


休憩をとって、逆にリズムが悪くなって、ペースが落ちてしまいました。
気温も上昇してきて、厳しいコンディションになってきました。


ここからしばらく、川沿いを走るコースになり、木陰も少なく、直射日光がより厳しく肌に当たって苦しくなってきました。


38.7kmの第7エイド通過。キロ8分ペースに落ちていました。




川沿いから、再び森の中へ、日陰になると暑さは和らぎますが、もうペースは上がる気配がありません。


川や池で海水浴をしている人を横目に、暑さに耐えながら走って行きます。



46.2km 第8エイド通過。フルマラソンの距離をようやく越えました。
すでに、6時間半。我慢のレース展開になってきました。






自分だけでなく、周りのランナーのペースも遅くなってきて、歩いているランナーもかなり増えてきました。


暑さには弱い方ですが、ドイツの人に比べたら、日本の蒸し暑さを知っている自分の方が慣れているはず、と思い込むようにして踏ん張って走るようにしました。


51.9km 第9エイド通過。キロ9分以上かかるようになりました。
給水では、水、炭酸飲料などがぶ飲み状態です。



エイドでは、水もかけてくれてるので、少し暑さを凌ぐ事ができました。


気にしていた硬水の水、ここにきて、喉につまる感じで、多少吐き気を催してきました。
エイドのあと、しばらく歩いて、落ち着いてから走り出すという感じで、かろうじて踏ん張っている状態です。


住宅街の石畳、鉄道の陸橋と、最初の頃は、苦にならなかった道も、足にくるようになってきました。


このあたりから、前も後ろもランナーを見る事が少なく、単独走となり、道間違えていないのか不安になりながら、進んで行きます。



58.5kmの第10エイド通過。エイドにビール瓶らしきものを見かけました。
休んでいるランナーの中には、ビールを飲む人もちらほら。
やはり、ドイツ、ビールが力水のようです。


再び走り始めると、空は徐々に曇ってきました。
多少気温が下がって、少し走りやすくなって、少しペースは回復してきました。


雨がぽつり、ぽつり降り始めた頃、63.4kmの第11エイドに到着しました。


ここは、今までのエイドと違って、民家の中に用意されて、音楽、アナウンスもあり、かなり盛り上がっていました。

パスタやじゃがいもなど野菜も豊富で、ビールも当然のようにありました。

別途、ホームパーティでバーベキューもやっていました。
おまけに、強い雨が降り出したので、止むまで待とうと思い、ここでしばらく寛いでしまいました。


雨が小降りになり、再び走り始めました。
雨で濡れた路面、石畳は、かなり滑りそうだったので、無理せず、歩きを入れながら、進んで行きました。



趣のある建物が続き、久しぶりの街の中を走っていきます。





今までは、車道と歩道(自転車道)が分かれていましたが、この箇所あたりのみ、車も一緒に走る道で、多少、車を気にしながら、2つ目のドロップポイント(荷物預かり)のある場所に急ぎました。


71.0km(第12エイド、第2ドロップバッグポイント)Schloss Sacrowに到着。
スタートから10時間半が経過していました。

できれば24時間以内のゴールはこの時点で不可能、そして27時間以内もかなり厳しい感じで、とりあえず、完走に向けて、このポイントでは、しっかり足を休めました。


荷物は、夜間用に向けて、ライトと前日購入した蛍光ジャケットをバックに入れて、エイドの食べ物も十分とって、(ビールは我慢して)次に向けて走りはじめました。


コースは、ベルリンからポツダムに入ってきています。

日本人にとって8月15日に、ポツダムの地を走るというのは、感慨深いというか、平和について、改めて考えるところでもあります。


雨がぽつりとぽつりと降り、暑さの心配はもうなくなりました。
長閑な景色を見ながら進んで行きます。


77.2km 第13エイドを通過。時刻は18時を過ぎましたが、まだまだ外は明るいです。
ペースは順調に遅れています。



道路は帰宅ラッシュなのか渋滞しています。その中、快調に。。走ることはできず、ゆっくり歩を進めて行きます。


 左にハーフェル川とそれにつながる湖を見ながら、ポツダムの住宅街を進んでいくと



大きなお城のような建物があり、そこが第14エイド、83.2kmでした。


ここでは、ビールがサーバーで用意されていました。
今まで、我慢してきましたが、さすがに飲みたくなって、頂いてしまいました。


美味しい。の一言です。

ここに来るランナーは、「ビア」「ビア」と叫んで、エイドに入ってきます。

後で知ったのですが、ここは、Brauhaus Meierei
ドイツでも有名なポツダムのビール工場で、ビールの美味しい理由、ランナーがこのエイドでビールを飲む理由が分かりました。


ここで、リタイアを宣言するランナーもいました。

ビールを飲んでも、特に体調の方は問題ないのですが、気持ち的に記録狙いモードからエンジョイモードに変わってきました。


 ハーフェル川沿いのコースは、日が暮れ始め、より美しい景色になってきました。


距離も残り半分を切り、気分的に少しゆとりができました。


 しかし、足取りは重いままです。残り距離を考えると、ここで頑張りすぎずに、足を休めて、最後ラスト頑張れるように、歩き中心に変えて行きます。


途中、通行人の方に「何キロ走るんだい?」と聞かれ、「100マイル」と答えると、かなり驚かれていました。(日本でも土佐乃国横断遠足242kmで似たようなことを聞かれることがよくあり、やはり世界共通だなと感じました。


夜20時過ぎ、まだまだ明るい中、90.1km 第15エイドに到達しました。




日没は21時前後ということで、このエイドで、夜間用の装備を準備しました。


日本の桜が植えられていて、久しぶり日本語を見ました。


 住宅街を抜けると、非舗装の林道に入りました。


長い、長い直線、次第に日も暮れて、あっという間に真っ暗になりました。
街灯もないので、ヘッドランプがないと全く前が見えません。

ここは、前を行くランナーの後ろについて、道を間違えないように気をつけながら、進みました。


完全にナイトトレイルランの状態で、心細い状況になりながら、次のエイドを目指して進んで行きます。


97kmの第16エイドに到着。真っ暗なのに、多くの食べ物、飲み物を用意してボランティアの方が待っています。とてもありがたいです。
次はドロップバッグポイント、もうひと頑張りです。


森を抜けて、住宅街になりましたが、街灯がなく、暗闇が続きます。
 途中、トラのような吠える声を道端で聞き、前を行くランナーと一緒に驚き、恐る恐る進んで行きました。


100キロ付近を通過、スタートから15時間半以上かかっており、242km走った時の100kmとほぼ変わらないペース。予定よりは、時間がかかっています。

コースは大きな道路になり、次のエイドが近づいてきました。


103.2km 第17エイド (第3ドロップバッグポイント)に23時頃到着しました。


ここの関門閉鎖時刻は、午前1時。ここを通過できれば、ゴールまで関門閉鎖はありません。とりあえず、ほっとしました。

この先、どこで休めるか分からないので、
ここでは、まず横になって15分ほど体を休めました。


その後、エイドで、そうめんらしきものを発見。でも、さすがに違うだろうと思い。
「何ですか?」と聞いてみたら、「いいから食べてみな」(想像)という感じで、スープを注ぎ、差し出されました。


コンソメ味のスープパスタで、これは、これで美味しくて、そうめん代わりにお腹を満たしました。


ここでは、ホットコーヒーもあったので、眠気冷ましに頂きました。

残り58.65km、ゴールに向けて再出発しました。

 ⇒その4へつづく


大会動画

大会Facebook https://www.facebook.com/pages/Der-Mauerweglauf/184528001561451

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)