2013年6月21日金曜日

フルマラソンのタイムと1万メートル (10km) のタイムとの関係

トップランナーのフルマラソンのベストタイムからトラックの1万メートルのベストタイムを割った数値を比較してみました。

現役の選手では、やはり川内選手が4.416倍で最も低く、10キロのスピードとあまり変わりなくマラソンを走れる。つまり、マラソンの適性が最もある選手と言えるでしょう。

こう整理してみると、フルマラソン/10㎞ は、4.5倍程度が一流ランナーの条件といえるかもしれません。

元世界記録保持者のゲブレシラシエ選手は、意外にも4.7と高く、
もし川内選手と同じ4.416倍で走れたら1時間56分という驚異的なタイムが、計算上は可能ということになります。

全盛期に1万メートルを走っていない選手もいるので、一概に比較はできませんが、目安にはなる数字だと思います。


 
世界陸上代表

川内優輝(埼玉県庁)
1万メートル  29分02秒33 マラソン 2時間08分14秒
マラソン ÷ 1万メートル = 4.416

中本健太郎(安川電機) 
1万メートル 28分54秒59  マラソン 2時間08分35秒
マラソン ÷ 1万メートル = 4.448

堀端宏行(旭化成)
1万メートル 28分30秒32  マラソン 2時間08分24秒
マラソン ÷ 1万メートル = 4.504
 
藤原正和(Honda) 
1万メートル 28分17秒38  マラソン 2時間08分12秒
マラソン ÷ 1万メートル = 4.532

前田和浩(九電工) 
1万メートル  27分57秒17   マラソン 2時間08分00秒
マラソン ÷ 1万メートル = 4.579


女子

野口みずき(シスメックス) 
1万メートル 31分21秒03    マラソン 2時間19分12秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.440

木崎良子(ダイハツ) 
1万メートル 31分38秒71    マラソン 2時間23分34秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.537

福士加代子(ワコール) 
1万メートル 30分51秒81    マラソン2時間24分21秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.677


= 参考 = 

高橋尚子
1万メートル 31分48秒23  マラソン 2時間19分46秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.395

藤原 新
1万メートル 28分41秒05 マラソン 2時間07分48秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.455

犬伏孝行
1万メートル 28分26秒98  マラソン 2時間06分57秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.462

ポーラ・ラドクリフ(英国:世界記録)
1万メートル 30分01秒09  マラソン 2時間15分25秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.511

高岡寿成 (日本記録)
1万メートル 27分35秒09   マラソン 2時間06分16秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.577

瀬古利彦
1万メートル 27分42秒17  マラソン 2時間08分27秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.637

ハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア:元世界記録)
1万メートル 26分22秒75    マラソン 2時間03分59秒
マラソン ÷ 1万メートル  = 4.700



*川内選手が、リオ五輪の設定記録2時間6分30秒をクリアするには、1万メートル28分38秒以内で走るようになれば、可能性あり。

1万メートル28分の選手が、4.5倍で走れば、2時間6分以内も可能。

ちなみに私は、10㎞ 43分41秒、 マラソン 3時間38分20秒
マラソン ÷ 10㎞  = 4.998

3時間半~4時間台ランナーは、 5倍が目安で、 サブ3ランナーになるほど、(当然、走り込む量も増えて)、スタミナタイプになるので、この倍率が減ってくる傾向があると思われます。

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)