2011年5月4日水曜日

2011チャレンジ富士五湖(その3:レース・後編)

2011チャレンジ富士五湖 112キロの部 後編です。

51.6キロで、荷物を受け取り、栄養系の粉末やゼリーを摂取して、次の関門の本栖湖69.8キロを目指しました。本栖湖まで行けば残り42.2キロ、フルマラソンと同じ距離なので、先が見えてきます。

しかし、最初の上り、完全に足が固まってしまっていて、全く今までのようにスムーズに走れなくなっていました。早くもピンチ、回復することを待って、走り続けました。3つ目の湖、西湖に入りました。山中湖や河口湖が、観光施設化している一方で、西湖は人が少なく、自然豊かです。しかし、4年前も今回も、西湖が走っていて一番辛く感じました。55キロから60キロは40分かかってしまいました。






途中、応援に来ていた走友にコーラを頂き、徐々に回復してきて、緩やかに上って、下ると、4つ目の湖、精進湖(「しょうじんこ」ではなく「しょうじこ」)に入りました。5つの湖のうち一番小さい湖です。65キロのラップは36分で再び、ペースが戻ってきました。



精進湖を離れ、5つ目の本栖湖を目指します。ここからはしばらく上り基調の道、折り返してくるランナーが増えてきました。4年前は、このあたりかなり歩いていましたが、今回は走り続けています。本栖湖に近づき、再び友人のエイドを見つけフルーツを頂き、本栖湖駐車場の第3関門に到着しました。4年前より1時間20分ほど速いタイムで到着しました。

ここのエイドでカステラなどを食べ、足に消炎剤などを塗ってラスト42.195kmに備えました。100キロと72キロはここで折り返して、ゴールの富士北麓公園を目指すのですが、112キロの部だけは、本栖湖を1周しなければいけません。



4年前は走らなかったコース、初めての本栖湖1周、この湖も雄大で、緑豊かな湖でした。112キロの部しかないないので、ランナーの数は減り、とても静かです。このあたりから風が強くなりましたが、さすが112キロの部、前後のランナーは歩かず走り続けています。



その雰囲気もあり、踏ん張って走り続け、キロ7分半ぐらいのペースで、貯金を守って1周を回って戻ってきました。残り30キロで、制限時間4時間40分ほど、ようやく完走できそうな雰囲気になってきました。

本栖湖からは、再び100キロの部と72キロの部と合流して、歩道はランナーで埋められました。ここからは、遅くとも走り続けていけば、完走に近づくので、地道に走りました。(樹海大橋の上りはほとんど歩きましたが)80〜90キロは、5キロ42分前後で、耐えました。

このあたりからは、頭の中で、残り距離と時間を計算します。昨年の野辺山は最後の5キロを必死で走って何とか完走しましたが、今回はもう少し楽にゴールしたいと思ったので、この地点は気力で頑張りました。

93キロの西湖公民館の第4関門を通過して、苦しいところ、追い風に救われてペースを落とさずにすみました。西浜小・中学校を過ぎて、再び河口湖へ100キロ地点が近づいてきました。



気がつくと、サロマ100キロの時のタイムを更新できるかもと欲が少しできました。100キロ地点は、12時間16分で通過、サロマより3分だけ遅いタイムでした。信号の多い富士五湖のコースを考えると、自己ベストの匹敵するタイムです。しかし、それよりも、いかに残り12キロを走るか。

もう体力の限界に達しており、記録を狙うよりは、いかに残りの2時間13分を有効に使って、ゴールにたどり着けるかということを考えていました。

104キロまでは走り続け、キロ10分でもゴールできる状況になり、河口湖からを離れて、富士北麓公園までの上りは、もう歩くことにしました。さすがに前後のランナーも歩いています。信号がいくつかあるので、10数人の集団がいくつかできていて、皆でゴールを目指している感じです。

105キロ通過、そして、106.6キロの最終関門通過、時間も余裕があり完走が見えてきました。しかし、坂の上にある給水所は寄るのが大変なので、道路の自販機でコーラを買って、飲みながら、最後の坂を上ることにしました。

4年前とコースが変わり、初めて通るコース、森の中、ひたすら、上り坂が続きます。もう走る気力は残っていませんでした。歩き続ければゴールできるのは分かっていても、なかなか残り距離が縮まらず、もどかしい時間です。辺りも徐々に暗くなってきて、夜が近づいてきました。

ようやく坂の頂上まで到達、あとは2キロの下り、残り時間はあと30分です。しかし、もうほとんど走れず、歩いて、走っての繰り返し、それでもゴールが近づいてきました。

もう完全に真っ暗になりましたが、両脇から声援で迎えられます。最後は再び走って、競技場の中へ、14時間20分、長い一日がようやく終わりました。



そして、4年前は逃した完走メダルが首にかけられました。サロマ、野辺山、富士五湖(112km)制覇、これも4年前の失敗があったからこそ、頑張れたと思います。



ただし、112キロ完走しましたが、帰りのバスの発車(制限)時間が迫っていました。慌てて、荷物を受け取り、着替えて、新宿行きのバスに乗り込み、2時間半の道中、ほぼ熟睡して東京に戻りました。

節電中の駅は、エスカレータが停められており、112キロ走った後には、苦行でしたが、何とか家にたどり着きました。

富士山との相性の悪さは解消されたかなと思ったのですが、今回はレース後、疲労で、極度の痛みの口内炎と体のだるさにまだ苦しんでいます。でも、完走できたので、良しとします。

ラップタイムと目標との差
距離 実際/目標(アドバンテージ) 通算タイム
 5km 30:58 /33:00 (-2:02)
10km 30:32 /34:00 (-5:30) 1:01:30
15km 31:20 /34:00 (-8:10)
20km 30:16 /34:00 (-11:53) 2:03:07
25km 30:15 /35:00 (-16:38)
30km 33:32 /35:00 (-18:06) 3:06:54
35km 31:04 /35:00 (-22:02)
40km 36:29 /35:00 (-20:33) 4:14:27
45km 36:07 /35:00 (-19:26)
50km 34:09 /36:00 (-21:17) 5:24:43
55km 47:13 /45:00 (-19:04)
60km 40:46 /36:00 (-14:18) 6:52:42
65km 36:08 /37:00 (-15:10)
70km 47:21 /46:00 (-13:49) 8:16:11
75km 39:22 /38:00 (-12:27)
80km 37:06 /39:00 (-14:20) 9:32:40
85km 41:59 /40:00 (-12:21)
90km 42:31 /41:00 (-10:49) 10:57:11
95km 40:08 /42:00 (-12:41)
100km 39:30 /43:00 (-16:11) 12:16:49
105km 44:23 /44:00 (-15:48)
110km 57:33 /45:00 (-3:15) 13:58:45
112km 21:50 /18:00 (+0:35) 14:20:35

ゴール 14時間20分35秒

112km:出走 707 完走424 完走率60.0%
100km:出走1385 完走894 完走率64.5%
  72km:出走 870 完走656 完走率75.4%

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21st Challenge Fuji 5 Lakes 112 km April 30, 2011 (Ultra Marathon)
2011チャレンジ富士五湖(その1)
http://marathon-world.blogspot.com/2011/05/2011.html
2011チャレンジ富士五湖(その2)
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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間11分53秒 ティギスト・アセファ (エチオピア) 2023年9月 ベルリンマラソン (3分08秒/km)

◆女子日本記録 2時間19分12秒 野口 みずき 2005年9月 ベルリンマラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間09分14秒 風見 尚 (日本)  2018年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分42秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分31秒 ジェイコブ・キプリモ(ウガンダ) 2021年11月(ポルトガル・リスボン)(2分43秒6/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)