2012年9月24日月曜日

2012信越五岳トレイルランニングレース(その4)

つづきです。



4A(51.5キロ)地点を離れると、いきなり壁のような坂が待っていました。昼寝をするには、最適な場所ですが、そんな余裕はありません。苦しみながら駆け上がると、コスモス畑が待っていました。



高原内を散歩している多くの観光客の中を疲れ切った表情で通り過ぎるランナー、正念場ですが、なかなか足が前に進みません。




しばらくして急坂は終わりましたが、緩やかな砂利道の上りが永遠と続きました。ちょっと携帯で、応援メッセージを確認しようと思ったら、圏外、孤独な戦いが続いています。



たまに大きな石を踏むと、足に衝撃が走り、苦しさが増してきました。さすがに、この地点はほとんど走ることができず順位を下げて、7キロぐらいの上りが終わり、今度は急な下り坂が始まりました。

60キロ地点は、10時間14分で通過、この地点で初めて10キロが2時間を3分超えてしまいました。このペースであれば完走は問題ないのですが、山ですので何が起こるか分かりません。

疲れて足が上がらなくなるので、下りは躓いたり、こけそうになることがしばしば、ぬかるみも多く体力が消耗していきました。



何とか下りきり、揺れる吊り橋へ、定員2人で、渡ってみると、ぶらんこのように大きく揺れて、ちょっと怖い思いをしました。




そして、ここから前方に筒状のものを発見、その横を九十九折りで、ひたすら上と登っていくランナー、どうやら西野発電所の導水管に沿って急坂を登るようです。

苦しみながら登っていくと、だんだん空腹状態に、エイドまではまだ距離があるので、初めて腰をおろし、ジェルなどバックから取り出して食べました。多少体が回復して、無事登りきり、コースは再び森の中へと入って行きました。ここは、地面が葉などクッションが多く、走りやすく、気温も下がって多少楽になってきました。







森の途中、「佐久長聖周回」の看板を発見、ここでも練習しているのだと思いつつ、笹ヶ峰高原の牧場地帯へ入ってきました。高校生が、ジョグなのに猛スピードで追い抜かれる中、ゆっくりと次のエイドを目指します。牛はのんびりとしていますが、一緒になってのんびりしていたら、第2関門に間に合いません。ゆっくり走りながら高原を抜け、キャンプ場で宴会が始まっている方々を恨めしく思いながら、第5エイド(第2関門)が近づいてきました。





このあたりから、Pと書かれたゼッケンの人が逆走してきています。これは66.6キロの第5エイドからゴールまで、ペーサーを付けることが可能です。
(今回私は、ペーサー紹介を希望したのですが、残念ながらペーサーの数が少なく、ペーサーがつきませんでした。)

ペーサーは、事前に特定のランナーにつくことが決められていますので、もしそのランナーが66.6キロまでに時間内にたどり着くことができなかったら、走ることができずに、このレースは終わってしまいます。特に今年は、暑くなってしまい棄権者がなので、様子が気になって逆走して、少しでも速くランナーの顔を見たいという心境の人が多かったと思います。

(ちなみに5Aは、携帯電話も圏外で、大会関係者の選手通過情報の無線連絡が唯一の情報源になっていました。)

第2関門(第5エイド)笹ヶ峰高原乙見湖66.6キロを11時間31分で通過、制限時間までは1時間の余裕、しかし、第1関門よりはその貯金を減らしてしまいました。


43キロを10時間半なので、何とかなるのではと楽観視していたのですが、ペーサー予定の友人に聞くと、そんなに余裕がないことが分かりました。ここでは、預けていた荷物の受け取りができるので、少し焦りながら、夜間走行用のライトを装着(初めてなので少し時間がかかりました。)ウィンドブレーカー着込んで、食べ物も少し早めに食べて、出発しました。

ここからは、ペーサーが付いている人は二人組で、ついていない人は単独で走ることになります。ダム湖から石段を登り、再び、山道に入り、辺りも徐々に暗くなってきました。





一旦、車も通れる広い砂利道に出て、70キロ地点通過12時間31分、エイドで多少ロスしましたが、この10キロも2時間16分かかってしまいました。

完全に真っ暗になって、ついにライト点灯、初めてのナイトトレイルがスタートしました。

つづく

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)