2016年6月10日金曜日

2016土佐乃国横断遠足 (室戸岬-足摺岬 242km) その3

第3回土佐乃国横断遠足 242km(制限60時間)
つづきです。

2016年5月28日(土)午前0時20分 高知市桂浜 
スタートから15時間経過、再び走り始めて、しばらくは順調に走れています。

コースは、高知龍馬マラソンと同じ、海沿いの花街道を走ります。真っ暗ですが、波の音は聞こえてきます。



(今年ニュースで話題となった某・元メジャーリーガーの自宅もこの近くのようです。)

3回目で、コースを覚えていたこともあり、ここまでは地図をチェックせずに来ましたが、過去2年、この近辺で道に迷っており(特に2年前は、直進をしすぎて、4kmほど長く走ってしまいました。)慎重に、曲がる場所を確認して、高知競馬場へと向かいました。

チェックポイントの高知競馬場の写真を撮って、春野の運動公園を通過しました。


昨年は、運動公園内のホテルに宿泊して、3時間ほど睡眠して、明け方出発しましたが、今回は、宿泊せずに、近くの休憩スペースのあるコンビニで、仮眠することにしました。


コンビニの定員の方にも「ゆっくり休んでください」と心良いお言葉を頂きました。


1時間ほど仮眠をとって、午前3時40分頃、再出発しました。

宿泊しなかった分、昨年より2時間ほど速いペースで、あじさい街道に入りました。


午前2時すぎから降り始めた雨が強まってきて、水溜りなどで、足が濡れるようになってきました。


こうなるとマメができやすくなり、気になるようになりました。


100km付近の仁淀川大橋で、空が明るくなり始めましたが、睡魔が再び襲ってきました。


橋の途中で、うとうとして、目をつぶることが多くなり、なかなか前に進まなくなってきました。


橋を渡ると、土佐市内に入りました。眠気が収まらず、雨をしのげるベンチを探して、10分ほど休むことにしました。

(2年前は、眠気覚しにコーヒーやドリンク剤などを多飲しすぎて、脱水症状を起こした経験があったので、初日の夜はそういったものは取らずに我慢しました。


眠気は治まってきましたが、走りの方は回復せず、足の痛さが気になり、走るよりも歩く時間が長くなってきました。


街の中心部を抜けると、トラックなどの交通量の多い道に、雨脚が強くなり、前日の猛暑から一転して、寒くなってきました。


轍の水たまりに車が通過して、水をかぶることも、何度かあり、心が折れそうになりながら、進んでいきます。


気がつくと、春野での昨年のアドバンテージは早くもなくなってきていました。


新名古屋トンネルを抜けると、須崎市に入りました。



須崎まで来ると、ゴールが少し近づいたと感じるようになりました。


須崎の市街地に入ると、前を行くランナーに追いつき、少し挽回してきました。


午前10時過ぎ、須崎市役所の手前あたりが約120kmの中間地点、昨年とほぼ同じ時間となりました。



昨年は、このあたりはかなり余裕を持って通過していましたが、今回は、かなりいっぱいいっぱいの状態なので、昨年の記録を上回ることが難しく、この時点で制限時間60時間以内の完走を最大目標とすることに下方修正しました。


10時50分頃、道の駅かわうその里すさきに到着、ここで友人家族と合流して、しばし休憩しました。

過去2回、ここを通る時に、気になっていた須崎名物 鍋焼きラーメン、営業時間外で食べられなかったのですが、今回は、11時開店のお店、営業時間まで少し待って、鍋焼きラーメンを食べることにしました。

昨日とは一転して、寒くなってきたので、あつあつのラーメンで体を温めることができました。

ここで、前を行くランナーの情報、棄権者の情報が入ってきました。
特に、3回連続出場のランナーが、多数棄権していることを知りました。

完走経験者と未経験者とでは、レースへのモチベーションが異なり、完走経験者の3度目のレースの難しさは、自分だけではないことを知り、少しホッとしました。


口から出る言葉は、弱気な発言が多くなりましたが、心の中では、完走だけは絶対にする、という気持ちでいました。


11時40分頃、再び、走り始め、須崎の海沿いの風光明媚な景色を楽しみました。雨も止み、少し良いペースで走れるようになりました。




昨日は1日9本ほどペッドボトルを購入しましたが、この日は喉が乾くことがなくなり、ほとんど購入することがなくなりました。


コースは中土佐町に入り、国道56号線を離れて、遍路道になります。

 第1回大会は、56号線の七子峠を通りましたが、昨年からは、非舗装の道になりました。



再び、前後にランナーがおらず、単独走で孤独の状態で山道に入りました。


雨で濡れた道は、少し滑りやすくなっていたので、気をつけて登っていきます。


長い階段を登って、135km添蚯蚓のチェックポイントは、14時10分に到着しました。

ここで、すいとんや飲み物を頂き、トレイルの道を再び走り始めました。



昨年は、ここから四万十町まで、かなり良いペースで走ることができましたが、今回は睡眠を十分とれていないこともあり、途中、うとうとしながら、おぼつかない足取りで進んでいきました。



道に迷っていないか、逆走していないか不安に感じながら、進んでいきます。


昨年より長く感じた遍路道がようやく終わり、舗装道路に戻りました。



ここで、私設エイドがあり、飲み物などをいただいて、仮眠のできる152kmの第4エイド東又地区基幹集落センター を急ぎました。

昨年は良いペースで走った道、今年は歩くことが増え、かなり遅くなっています。


次のエイドの制限時間は午後9時、なるべく仮眠の時間を増やしたいので、早く着きたいのですが、なかなか進みません。


再び、睡魔が襲ってきて、うとうとし始めます。足取りがおかしくなり、ふと目が覚めると、「ここ、さっき通った道だ。間違えた。」そんな感覚に襲われました。

どうも、昨年見た景色と、数十分前に見た景色と頭の中が混乱しているようです。
実際は、道を間違えておらず着実に、エイドには近づいています。


JR仁井田駅を過ぎたところで、左折をすると、あと数キロ、近そうで遠いエイド。

今、どこを走っているのか、高知で走っていることを忘れている状態の時もあり、結構ギリギリの状況でした。



それでも、昨年のエイドだったクラインガルテンを通過して数百メートル。
152km・第4エイドの東又地区基幹集落センター に18時19分に到着しました。


やっと、仮眠やシャワーを浴びれると思ったら、ホッとしました。


シャワーや携帯等の充電、着替えなど慌しく行って、ホルモン定食など、食べ物はしっかりいただきました。


調子が悪くても、食欲だけはしっかりあって、それだけは残り距離に向けて、プラス要因でした。



1時間15分ほど仮眠をとって、21時ギリギリに、エイドを出発しました。

昨年より3時間遅れのスタート。制限時間との戦いになってきました。


ここからは、昨年と引き続き、第1回大会に5人でフィニッシュしたラン仲間と並走することになりました。

明らかに、昨年より足取りが重く、必死についていく感じでした。

四万十町の名物、芋けんぴの水車亭を通過して、この先、しばらくなくなるコンビニで初めて、ホットコーヒーを購入して、今晩に備えました。


雨がまた降り始め、寒くなってきました。

コースは、黒潮町に入りました。しばらくは店舗などがなく、孤独で険しい山道が続きます。

途中、応援の車で、コーンスープを頂いて、温まりながら、進んでいきます。

雨が凌げる、お遍路さんの休憩所で、仮眠をしつつ、深夜の道を歩いていきます。


午前2時45分に、土佐佐賀の久しぶりのコンビニに到着。


 3年連続のキツネうどんで、空腹を満たしました。


そばの道の駅なぶら土佐佐賀で、少し休憩をしてから、波音が眠気を誘う海沿いの道を進んでいきます。



昨年より遅いペースなので、海沿いで早くも空が明るくなってきました。


猛暑だった金曜日が、嘘のような天気、海が荒れてきています。


大方近くのビーチで、サーフィンを楽しむ人の姿も数多く見られました。





8時前に道の駅ビオス大方に到着。昨年より仮眠の時間が短かった分、昨年より2時間遅れ、少し挽回していました。


とりあえず、安全圏に入って少しホッとしました。


その後、コンビニで、冷やしうどんで朝食。歩き始めますが、雨が再び、強く降り始めました。



雨で新緑が深まる高知の風景、列車も趣があります。 


激しい雨の中、トンネルを抜けると、四万十市に入りました。



ここからは、四万十大橋のチェックポイントまで、足を温存して、ラスト42.195km力を出せるように準備します。


しかし、雨でマメができ、足はむくんで、かなり痛みがありました。


古津賀交差点のチェックポイントを通過して、四万十川へ。すでに、足摺岬をゴールして、帰宅の途につくランナーからのエールを頂きながら、川沿いの道を歩いていきます。



午前11時30分過ぎ、最終チェックポイントの四万十大橋に到着。
昨年より約2時間遅れ、四万十町ー四万十市の区間だけは、過去3回で一番早いタイムで到着することができました。


しかし、足の疲労があったので、ここでしっかり休憩、食べ物も調達して、足摺岬に向けてのラストに備えました。



その4へつづく


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2015土佐乃国横断遠足 (室戸岬ー足摺岬 242km)  完走記
(その1) http://bit.ly/1G2Wk8p
(その2) http://bit.ly/1J8mPtQ
(その3) http://bit.ly/1SKXQ2L
(その4) http://bit.ly/1SQugso
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2014土佐乃国横断遠足 (室戸岬ー足摺岬 242km)  完走記
(その1) http://bit.ly/1tpRR3G
(その2) http://bit.ly/1nzo9fk
(その3) http://bit.ly/1ez8QjX
(その4) http://bit.ly/1J8rz14
(その5) http://bit.ly/1dzqtjw
(その6) http://bit.ly/1JWMUey
土佐の国横断遠足

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マラソンの記録

【フルマラソン】

◆男子世界記録 2時間00分35秒 ケルビン・キプタム(ケニア) 2023年10月 シカゴマラソン (2分51秒5/km)

◆男子日本記録 2時間04分56秒 鈴木 健吾 2021年2月 びわ湖毎日マラソン(2分57秒7/km)

◆女子世界記録 2時間09分56秒 ルース・チェプンゲティッチ (ケニア) 2024年10月 シカゴマラソン (3分05秒/km)

◆女子日本記録 2時間18分59秒 前田穂南 2024年1月 大阪国際女子マラソン (3分18秒/km)

◆自己記録  3時間37分32秒 2013年12月 青島太平洋マラソン(5分09秒/km)


【100km】

◆男子世界記録 6時間05分35秒 Aleksandr SOROKIN (リトアニア)  2023年5月 Vilnius (LTU) (3分39秒/km)

◆女子世界記録 6時間33分11秒 安部 友恵 (日本) 2000年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン (3分56秒/km)

◆自己記録 12時間13分41秒  2009年6月 サロマ湖100kmウルトラマラソン(7分20秒/km)

記録

【ハーフマラソン】
◆男子世界記録
 57分30秒 Y.ケジェルチャ(エチオピア) 2024年10月(スペイン・バレンシア)(2分44秒/km)
◆男子日本記録 1時間00分00秒 小椋 裕介 2020年2月(香川丸亀国際ハーフ)(2分50秒6/km)
◆女子世界記録 1時間02分52秒 レテセンベト・ギデイ(エチオピア)2021年10月スペイン・バレンシアハーフマラソン (2:58.8/km)
◆女子日本記録 1時間06分38秒 新谷仁美 2020年1月 米国・ヒューストンハーフマラソン (3:09.5/km)
◆自己記録  1時間37分12秒 2013年11月 江東シーサイドマラソン(4分36秒/km)