週末、名古屋ウィメンズマラソンが開催されますが、愛知県では男性が走れるフルマラソン大会がありません。
その中、愛知県蒲郡市で、フルマラソン大会開催に向けて、実現が可能かどうか調査が行われました。
結果としては、財政面で最低年間5000万円以上の市の負担が必要なこと、セーリングワールドカップ蒲郡大会が決定し、その後も蒲郡市内で国際的なスポーツ大会が開催される可能性があり、マラソン大会だけにスタッフを注力できない状況で、
2020年東京五輪開催まで一時的に凍結が決定しました。
フルマラソン構想は凍結 蒲郡市議会一般質問/人員や予算面で市長判断
2016/12/08 | 東日新聞 http://bit.ly/2n8ZSzd
=====
マラソン大会の実現に向けて調査とその結果について、蒲郡市議会の中で話されていますので、マラソン大会を開催を検討される方にとって参考になる内容だと思いますので、その内容の一部を掲載いたします。
============
調査実施前
蒲郡市 予算審査特別委員会 平成28年3月14日
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/gikai/
◆ 青山義明委員
フルマラソン事業費ですけれども、皆さん御存じのとおり、昨日、名古屋ウィメンズマラソンが開催されて、最多の1万9,607人の方が参加されたということで、名古屋ウィメンズマラソンの経済効果が100億円を超えるというような記事が載っていました。
当然ながら宿泊をしたり、またお土産も買ったり食事をとるということで、地元の農産物もかなり売れたりして非常に効果が高いということです。
あと、歌やダンスや大道芸、本当にエンターテインメントというのですか、ただ速さを競うのではなくて、お祭り感覚のそういったイベントとなっているということです。
そして、おもてなしタキシード隊というのですか、イケメンの方たちが50人ぐらいいて、有名なブランドのペンダントをお一人お一人手渡しでお渡しするという、全て女性のランナーたちですので、非常に人気が今後も上がってくるのではないかなというように思います。
蒲郡市においても、観光交流立市としてフルマラソン大会を実現することによって非常に経済効果が高いのではないかというように、もちろんそのように思っております。開催に当たってはコース設定、それから警察との協議、あとボランティア、それからお金もかかる。本当に大変、実現させるには時間もかかるし苦労するような事業と思いますけれども、695万円来年度予算がついております。この内容についてお聞かせをお願いいたします。
◆ 企画政策課長
フルマラソン事業費の695万円の事業内容は、蒲郡市で実施可能かどうかの判断をするために調査をするためのものです。
交通量調査委託料300万円
全てのスタートはコースが設定できるかどうか、それを各交差点での交通量調査をします。それを踏まえて何度もコースを変更するという、ほかの市町村へ行ってもそういうことをやっているということで、コース設定ができるかどうか。交通量調査委託料といたしまして300万円を計上しております。
これは、想定ですが、6カ所の交差点を調査します。調査というのは、当然う回路がとれないと道がパンクしてしまいますので、選手が走るコースもさることながら、う回路が果たしてとれるかどうかということです。そういったことを6カ所の交差点を調査することによって判断材料にしていきます。
コース策定委託料150万円
これは、警察と協議をする。昨日のウィメンズマラソンを見に行きましたが、要するに警察の方が、どんどん選手が走っていきますので順次閉鎖をしていくのです。いつ閉鎖をするのか、また選手が通ったらいつそれを解除するのか、それはもう警察の方の判断になりますので、そういったことは事前に警察の方と協議をして、果たしてこのコースでそういったことが可能かどうかとか、どこまで閉鎖時間というかそういったこと、そのためのコース策定委託料をとって、コースをつくりながら、それを見ていただきながら警察と正式に協議をしていくということでございます。
コース検定委託料200万円
コースが確定したら、当然、地元の方、企業いった方々にお願いをしに行きます。それと並行して、コース検定委託料を200万円計上しています。これは、日本陸上競技連盟にフルマラソン42.195kmであることを認定してもらうという作業がありまして、これは、もうコースができると、開催がほぼできるという段階でこういったことを計測していただく。
最後ですが、これは旅費です、45万円。3カ所ぐらい、今までも何カ所かもう視察は行っておりますが、さらに蒲郡市に合ったというか、蒲郡市が参考になるマラソン大会を3カ所ぐらい選んでいるのですが、そこへ視察に行って、ぜひ勉強してきたいというように思っております。それが45万円です。
調査結果報告
蒲郡市 12月定例会 平成28年12月7日
http://www.kaigiroku.net/kensaku/gamagori/gamagori.html
◆ 青山義明議員
フルマラソン大会の実施については今年度、交通量調査などを行う予算がついていますけれども、現段階での検討状況や今後の実施に向けた計画はどのようになっているのかをお伺いいたします。
◆ 稲葉正吉市長
これまでフルマラソン大会の実施につきましては、中日新聞社のマラソン担当の方に協力をいただきながら、警察と協議を行い、また実施についての検討を重ねてまいりました。
コースについて
フルマラソン大会で何よりも大切なことはコース設定でありますので、今年度はコース案を作成して、コースの警備箇所や給水ポイント、それに係る人員などを計算し、大会の規模や大会の費用について把握に努めてまいりました。
コースにつきましては、海のまち蒲郡の特色を十分生かすため、海沿いを走るルートといたしました。具体的には、競艇場近辺からスタートし、西に走り、西浦温泉で折り返し、今度は東へ海陽町まで行き、また折り返してきて競艇場でゴールというコースの案でございました。
交通量調査と必要なスタッフとボランティア
海沿いの道を西から東まで走って42.195kmであります。今年の7月にコース上の主要交差点と迂回路で必要なポイント8カ所で交通量調査を実施いたしました。交通量調査では、迂回路を適切に確保すれば交通処理は可能であることがわかりました。
しかしながら、交通処理が可能となるためにはどれくらいの人員が必要になるかといいますと、1万人の参加があると想定しますと警備員が約800人、スタッフ、ボランティアが約5,000人必要であることもわかってまいりました。
大会費用と収益の見込み
年間5000万円〜1億円の市の負担が必要
大会費用は少なくとも1回で2億円が必要と見込まれまして、参加費と協賛金を除くと市の負担は最低でも5,000万円が必要になりますが、協賛金が集まらないとその分の負担増も考えられ、また、より充実した大会にするためには約1億円ぐらいの負担が必要になるとも思われます。
これよりも少ない人員、また予算で実施している大会もありますが、事故が起きないよう安全性を確保し、しっかりと運営を行い参加者に満足して帰っていただくためには、毎年5,000万円から1億円の負担が必要となってまいります。
多くの専属職員が必要
また、1度開催となりますと、単年度だけの開催ではなくて継続的に開催となりますと、毎年度の経費の予算化も必要となってまいります。あわせて、大会を運営する実行委員会にも多くの市の職員を専属に配置しなければなりません。多くの予算と多くの職員が必要となってまいります。
他のスポーツイベントとの重複
しかしながら、2017年、来年、セーリングワールドカップ蒲郡大会の開催が決定し、現在それに力を注ぐことが重要なことであること、また新体育館の建設も控えておりまして、あわせまして東京オリンピックに向け国内での諸行事の進展もまだ見通せない状況にあります。
そして、加えて10年後の愛知県及び名古屋市が主催となりますアジア大会の開催も見込まれる中で、今後の動きにつきましては蒲郡市でアジア大会のセーリング競技の実施も予想されておりまして、アジア大会に向けての準備事務についても考慮に入れていかなければならない環境にあります。
2020年東京五輪終了までフルマラソン大会開催計画は凍結
このようなことから、現時点ではフルマラソン大会の開催のために職員及び予算を投入することは非常に困難な状況であると判断をいたしました。
つきましては、フルマラソン大会の開催の検討につきましては2020年の東京オリンピック・パラリンピックの終了までは一時的に凍結することとさせていただきました。
青山議員を初め、御要望をいただいた商工会議所、青年会議所等の皆様の御期待に添えず、大変心苦しく思いますが、何とぞ御理解をいただきますようお願いいたします。
あとは、地元の方の開催熱意の強さで、この計画が再び、動くことがあるかもしれません。
その中、愛知県蒲郡市で、フルマラソン大会開催に向けて、実現が可能かどうか調査が行われました。
結果としては、財政面で最低年間5000万円以上の市の負担が必要なこと、セーリングワールドカップ蒲郡大会が決定し、その後も蒲郡市内で国際的なスポーツ大会が開催される可能性があり、マラソン大会だけにスタッフを注力できない状況で、
2020年東京五輪開催まで一時的に凍結が決定しました。
フルマラソン構想は凍結 蒲郡市議会一般質問/人員や予算面で市長判断
2016/12/08 | 東日新聞 http://bit.ly/2n8ZSzd
=====
マラソン大会の実現に向けて調査とその結果について、蒲郡市議会の中で話されていますので、マラソン大会を開催を検討される方にとって参考になる内容だと思いますので、その内容の一部を掲載いたします。
============
調査実施前
蒲郡市 予算審査特別委員会 平成28年3月14日
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/gikai/
◆ 青山義明委員
フルマラソン事業費ですけれども、皆さん御存じのとおり、昨日、名古屋ウィメンズマラソンが開催されて、最多の1万9,607人の方が参加されたということで、名古屋ウィメンズマラソンの経済効果が100億円を超えるというような記事が載っていました。
当然ながら宿泊をしたり、またお土産も買ったり食事をとるということで、地元の農産物もかなり売れたりして非常に効果が高いということです。
あと、歌やダンスや大道芸、本当にエンターテインメントというのですか、ただ速さを競うのではなくて、お祭り感覚のそういったイベントとなっているということです。
そして、おもてなしタキシード隊というのですか、イケメンの方たちが50人ぐらいいて、有名なブランドのペンダントをお一人お一人手渡しでお渡しするという、全て女性のランナーたちですので、非常に人気が今後も上がってくるのではないかなというように思います。
蒲郡市においても、観光交流立市としてフルマラソン大会を実現することによって非常に経済効果が高いのではないかというように、もちろんそのように思っております。開催に当たってはコース設定、それから警察との協議、あとボランティア、それからお金もかかる。本当に大変、実現させるには時間もかかるし苦労するような事業と思いますけれども、695万円来年度予算がついております。この内容についてお聞かせをお願いいたします。
◆ 企画政策課長
フルマラソン事業費の695万円の事業内容は、蒲郡市で実施可能かどうかの判断をするために調査をするためのものです。
交通量調査委託料300万円
全てのスタートはコースが設定できるかどうか、それを各交差点での交通量調査をします。それを踏まえて何度もコースを変更するという、ほかの市町村へ行ってもそういうことをやっているということで、コース設定ができるかどうか。交通量調査委託料といたしまして300万円を計上しております。
これは、想定ですが、6カ所の交差点を調査します。調査というのは、当然う回路がとれないと道がパンクしてしまいますので、選手が走るコースもさることながら、う回路が果たしてとれるかどうかということです。そういったことを6カ所の交差点を調査することによって判断材料にしていきます。
コース策定委託料150万円
これは、警察と協議をする。昨日のウィメンズマラソンを見に行きましたが、要するに警察の方が、どんどん選手が走っていきますので順次閉鎖をしていくのです。いつ閉鎖をするのか、また選手が通ったらいつそれを解除するのか、それはもう警察の方の判断になりますので、そういったことは事前に警察の方と協議をして、果たしてこのコースでそういったことが可能かどうかとか、どこまで閉鎖時間というかそういったこと、そのためのコース策定委託料をとって、コースをつくりながら、それを見ていただきながら警察と正式に協議をしていくということでございます。
コース検定委託料200万円
コースが確定したら、当然、地元の方、企業いった方々にお願いをしに行きます。それと並行して、コース検定委託料を200万円計上しています。これは、日本陸上競技連盟にフルマラソン42.195kmであることを認定してもらうという作業がありまして、これは、もうコースができると、開催がほぼできるという段階でこういったことを計測していただく。
最後ですが、これは旅費です、45万円。3カ所ぐらい、今までも何カ所かもう視察は行っておりますが、さらに蒲郡市に合ったというか、蒲郡市が参考になるマラソン大会を3カ所ぐらい選んでいるのですが、そこへ視察に行って、ぜひ勉強してきたいというように思っております。それが45万円です。
調査結果報告
蒲郡市 12月定例会 平成28年12月7日
http://www.kaigiroku.net/kensaku/gamagori/gamagori.html
◆ 青山義明議員
フルマラソン大会の実施については今年度、交通量調査などを行う予算がついていますけれども、現段階での検討状況や今後の実施に向けた計画はどのようになっているのかをお伺いいたします。
◆ 稲葉正吉市長
これまでフルマラソン大会の実施につきましては、中日新聞社のマラソン担当の方に協力をいただきながら、警察と協議を行い、また実施についての検討を重ねてまいりました。
コースについて
フルマラソン大会で何よりも大切なことはコース設定でありますので、今年度はコース案を作成して、コースの警備箇所や給水ポイント、それに係る人員などを計算し、大会の規模や大会の費用について把握に努めてまいりました。
コースにつきましては、海のまち蒲郡の特色を十分生かすため、海沿いを走るルートといたしました。具体的には、競艇場近辺からスタートし、西に走り、西浦温泉で折り返し、今度は東へ海陽町まで行き、また折り返してきて競艇場でゴールというコースの案でございました。
予定コースのイメージ 蒲郡競艇場近辺スタート〜西浦温泉〜海陽町〜蒲郡競艇場
交通量調査と必要なスタッフとボランティア
海沿いの道を西から東まで走って42.195kmであります。今年の7月にコース上の主要交差点と迂回路で必要なポイント8カ所で交通量調査を実施いたしました。交通量調査では、迂回路を適切に確保すれば交通処理は可能であることがわかりました。
しかしながら、交通処理が可能となるためにはどれくらいの人員が必要になるかといいますと、1万人の参加があると想定しますと警備員が約800人、スタッフ、ボランティアが約5,000人必要であることもわかってまいりました。
大会費用と収益の見込み
年間5000万円〜1億円の市の負担が必要
大会費用は少なくとも1回で2億円が必要と見込まれまして、参加費と協賛金を除くと市の負担は最低でも5,000万円が必要になりますが、協賛金が集まらないとその分の負担増も考えられ、また、より充実した大会にするためには約1億円ぐらいの負担が必要になるとも思われます。
これよりも少ない人員、また予算で実施している大会もありますが、事故が起きないよう安全性を確保し、しっかりと運営を行い参加者に満足して帰っていただくためには、毎年5,000万円から1億円の負担が必要となってまいります。
多くの専属職員が必要
また、1度開催となりますと、単年度だけの開催ではなくて継続的に開催となりますと、毎年度の経費の予算化も必要となってまいります。あわせて、大会を運営する実行委員会にも多くの市の職員を専属に配置しなければなりません。多くの予算と多くの職員が必要となってまいります。
他のスポーツイベントとの重複
しかしながら、2017年、来年、セーリングワールドカップ蒲郡大会の開催が決定し、現在それに力を注ぐことが重要なことであること、また新体育館の建設も控えておりまして、あわせまして東京オリンピックに向け国内での諸行事の進展もまだ見通せない状況にあります。
そして、加えて10年後の愛知県及び名古屋市が主催となりますアジア大会の開催も見込まれる中で、今後の動きにつきましては蒲郡市でアジア大会のセーリング競技の実施も予想されておりまして、アジア大会に向けての準備事務についても考慮に入れていかなければならない環境にあります。
2020年東京五輪終了までフルマラソン大会開催計画は凍結
このようなことから、現時点ではフルマラソン大会の開催のために職員及び予算を投入することは非常に困難な状況であると判断をいたしました。
つきましては、フルマラソン大会の開催の検討につきましては2020年の東京オリンピック・パラリンピックの終了までは一時的に凍結することとさせていただきました。
青山議員を初め、御要望をいただいた商工会議所、青年会議所等の皆様の御期待に添えず、大変心苦しく思いますが、何とぞ御理解をいただきますようお願いいたします。
◆青山義明議員
東京オリンピック・パラリンピックの終了まで一時凍結ということで、残念な答弁でありますけれども、来年のセーリングワールドカップ蒲郡大会の開催、そして今、新体育館の建設等、限られた市の職員で行っていくに当たり、正直、今の市長の御答弁はよくわかるなという感じはしました。
しかしながら、4年間、オリンピックまであっという間でございます。まだまだお金の面、それからボランティアの数等問題がありますが、蒲郡市内のさまざまな団体から要望が出ていますので、また市外からもボランティアというのは呼べる可能性もありますので、考える余地はあるなというように考えております。
あせらず、セーリングワールドカップが終わって2年後ぐらいから少しずつ準備を始めて、オリンピックが終わってから実行委員会を立ち上げて、フルマラソン大会に向け本格的に準備をスタートしていってもいいのではないかなと思っております。
先ほどお話を聞いた中で、コース的には競艇場周辺からスタートして、西浦温泉から海陽町、そしてまた競艇場でゴールの海岸コースということで、この辺にはないすばらしいコースだなというように思います。また交通量調査においても交通処理は可能であるということがわかったということで、ぜひとも、あせらず、少し長い目で見てこれからも検討していっていただきたいなというように思っております。よろしくお願いいたします。
========================
フルマラソンの大会開催には、多くの費用、人手が必要です。
さらに、2007年東京マラソン開催以降、フルマラソン大会が増えて、飽和状態になりつつある中、参加者数の確保、協賛金の確保、安全面の確保など、新規参入する大会にとっては、とても厳しい状況になってきています。
しかし、蒲郡市において、今回の調査で、コース設定まで行われましたので、財政面の課題、人手の確保の問題という課題がクリアできれば、参加者数の確保という面では心配ないので、2020年以降の開催も不可能ではないと感じます。
あとは、地元の方の開催熱意の強さで、この計画が再び、動くことがあるかもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿